【Syno海外調査トレンド】日本在住の外国人を対象とする市場調査:在日年数はお忘れずに。

はじめまして。Syno Japan株式会社代表の長野です。夏らしくない夏が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?Syno本社のリトアニアでは、既に気温10度の朝を迎えているらしく、少しうらやましくもなります。

主に海外のインターネット調査のデータ収集を提供するSyno Japanですが、扱う調査対象やテーマは様々です。例えば、インドネシアのジャカルタに在住の女性20代を対象としたファッションに関する調査」や「欧米企業のIT部門に勤務する社会人を対象としたAI技術の導入状況や今後の展望」等があり、その時の日本企業の関心・興味が反映される分野のお仕事は非常に興味深いです。

さて、「Syno海外調査トレンド」と題した本ブログでは、普段Synoが扱う海外調査で気になるトレンドをピックアップし、海外のマーケティングリサーチを行う方のヒントになるようなネタを定期的に紹介していきたいと思います。

その第一弾として今回取り上げたいテーマは、「日本在住の外国人を対象とする市場調査(以下「在留外国人調査」)」です。

【在留外国人vs訪日外国人】

「日本在住の外国人」ということで、厳密には海外の調査ではございませんが、そのデータの収集は通常の国内調査と比べて非常に難しいため、よくお問合せ頂く種類の調査で、件数は昨年あたりから急激に増えてきています。

先日、プレスリリースを発表させて頂きましたが、「Japan Today」や「GaijinPot」を運営するGplusMedia社との業務提携も、この増加するニーズが背景にあります。

近年、訪日外国人の爆発的な増加で、様々な国出身の旅行者が都市のみならず地方にも足を運んでいます。下記の表は、JNTO発表の7月の【訪日外国人数】と、2016年に法務省発表の【在留外国人数】を比較したものです。単一民族国家と言われる日本ですが、在留と訪日外国人の数を合わせてみると、本当に多くの外国人の方が日本にはいるんだなと改めて感じます。

在留外国人 訪日外国人(7月)
1 中国 695522 中国 780800
2 韓国 453096 韓国 644000
3 フィリピン 243662 台湾 446600
4 ベトナム 199990 香港 234600
5 ブラジル 180923 米国 129400
6 ネパール 67470 タイ 56700
7 米国 53705 豪州 30400
8 台湾 52768 フランス 29100
9 ペルー 47740 カナダ 26400
10 タイ 47647 英国 26300

 

【日本に在住の外国人を対象とした調査】

では、日本に在住の外国人を対象とした調査は、どのような種類の調査が多いのでしょうか?弊社が関わった調査では、大きく分けて下記の二つのタイプがあります。

1)海外進出のプレマーケティングを目的とした調査

2)日本に住む外国人へのアンケートを目的とした調査

1)は、将来海外に進出する企業が、現地の意見を把握するために、現地での調査の代わりに、その国出身の日本に住む外国人の方にアンケートをする場合で、従来の「在留外国人調査」はこちらのタイプが主流でした。

ただ、最近の傾向としては、2)のタイプの調査が増えているように感じます。つまり、日本に住む外国人だからこそ答えることができる調査です。例えば、「災害時の在留外国人に対する対応」を改善することを目的とした調査等が挙げられます。今後、在留外国人の数は確実に増えていくと言われており、2)の調査ニーズも各方面で上がっていくと思います。

上記の調査を行う上で考慮すべき点がいくつかございます。その一つに調査対象者の「在日年数」です。1)の調査では、あまり日本に在住していない方が対象として好まれます。例えば、自国から10年も離れて暮らしていると、現地の状況を聞き出すことが困難になります。やはり、どうしても住んでいないと自国の情報に疎くはなってしまいます。一方、2)の調査では、ある程度日本に住んで、日本の現状に対して意見を持っている人の方が好まれます。

下記は、Syno Japanが管理している「在留外国人アンケートパネル」の在日年数の割合を示した表です。在日年数1年以内の対象者を見つける方が、2-3年よりも難しくなることがわかります。

在日年数 割合
10年以上 27%
5-10年 26%
3-5年 29%
2-3年 11%
1年以内 7%

日本人よりも日本の歴史や文学を熟知している在住歴10年以上の外国の方から、在住歴半年以内の留学生まで、様々な在日外国人の方がいます。よって、年数を軸としたクロス集計で結果を分析するために、アンケート内に在日年数を入れることをお勧めしています。「在日外国人調査」は、その多様性を理解し、求めるインサイトを取得するために、正しい設計で調査を行うことが重要となります。

次回も引き続き、「在留外国人調査」の注意点についてお話させて頂きます。

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