【海外調査:米国】企業のCSR(社会的責任)活動と消費者イメージとの相関

はじめまして、Syno Japan株式会社のリサーチャー、サンミンです。このブログを通じて、弊社が独自またはクライエント様と共同で実施した海外リサーチの分析結果を定期的にご紹介させて頂きます。

第一弾のテーマは、「企業のCSR(社会的責任)活動と消費者イメージとの相関」です。

企業のCSR活動とは?「企業が自社の利益を追求するだけではなく、企業が社会及ぼす影響に責任を持つことで、社会に貢献する活動」です。グローバル企業の多くは、CSRを企業の義務と捉え、積極的に様々な施策を講じています。同時に、CSRは消費者が企業を評価する際の重要な要素になるため、社会的責任を果たすための様々な施策を行うことで、企業が認知度やイメージを向上させたいという意図もあります。

エンゲージメント・ファースト社が発表した最新の国内調査(CSV Survey 2017)によると、64%のアンケート回答者が「社会課題解決にコミットしている企業の商品やサービスを購入したい」と回答しています。また、社会課題解決にコミットしている企業として、「サントリー(84名)、トヨタ(55名)、パナソニック(22名)、キリン(19名)」といった名前が挙げられています。それでは、日本以外の消費者は、企業のCSR活動をどう捉えているのでしょうか?

Syno Japan株式会社は、米国在住の18-65歳の一般消費者1000人に対して、企業のCSR活動に関するオンラインアンケートを行いました。

CSR活動に積極的な企業は?

米国在住の一般消費者は、どの企業に対して「CSR活動に積極的な企業」というイメージを持っているのでしょうか?

図1 CSR活動に積極的な企業は?(N=1050)

結果はGoogleが53.0%と最も多くの人が「CSR活動に積極的な企業」として選択する結果となりました。実際に、Googleは「Google for Nonprofits」という非営利団体向けの無償サービスや、LGBT等のダイバーシティに関する活動等、様々な施策を行っています。続いてAppleが45.4%、Amazonが44.1%となりました。

自動車業界では、他の企業を抑えてToyotaが28.3%とトップとなり、日本企業でもトップとなりました。今回の調査は米国で行ったことを考慮しますと、Toyotaが行うCSR活動の認知度は非常に高いと思われます。(図1)

応援したいと企業は?

続いて、同じ回答者に「応援したいと思う企業」を0点から10点で評価してもらいました。(0=応援する気持ちは全くない。10=応援する気持ちが強い。)結果、Googleを「10=応援する気持ちが強い。」と答えた人は全体の30.8%と, 他の企業に比べて一番高く、Toyotaも20.5%と高い値となっています。(図2、図3)

図2 企業を応援したいと思いますか?に対する10段階評価「Google」(N=1050)

図3 企業を応援したいと思いますか?に対する10段階評価「Toyota」(N=1050)

あなたにとって、「企業を応援する」とは?

では、米国の一般消費者にとって、「企業を応援する」というのは、具体的にどういう行動を意味するのでしょうか?

図4 「企業を応援する」とは?

米国の一般消費者にとって、「企業を応援する」とは、「その企業の商品を買い続ける/サービスを利用し続けること」(48.3%)、「その企業のイメージが良いと評価すること」(41.3%)、「その企業の商品を他人に勧めること」(38.1%)が上位となりました。また、CSR活動に関しても、「その企業が行っている社会貢献活動を評価すること」(30.4%)という結果となり、一般消費者が企業のCSR活動にも関心が高いことがわかります。年代別に見てみると、60代以上の消費者が他の年代に比べて企業のCSR活動への評価が高く(39.6%)なっています。

一方、「企業を応援する」行為として、「その企業について、情報を得ること」(17%)「その企業について、SNSやHPをよくみること」(9.4%)は、低い結果となりました。(図4)

以上の結果より、米国においても、企業のCSR活動と消費者の企業イメージには、強い相関があることがわかりました。つまり、「積極的にCSR活動を行っているというイメージ」と「応援したくなる企業」の相関があるということです。

CSR活動には、様々な施策が含まれますが、企業のKPIの一つとして、同業他社と比べて、自社のCSR活動がどのように評価されているのかを定期的に可視化することは重要であると考えます。それは、国内のみならず、自社が展開している海外でも同様に行うことによって、CSR活動をグローバルの同一基準で評価することができます。また、国によって異なるCSR活動への評価基準を明らかにすることで、ニーズにあったローカライズへのヒントを得ることができるのはないでしょうか?

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2017年2月24日~2017年2月27日
対象:全米50州に居住する10代~60代の男女1050名(有効回答数)
Syno Japanは定期的に海外の消費者を対象とした自主調査を行っています。ご興味のある国で聞いてみたい質問がある方、ぜひお気軽にお問合せページからお問い合わせ下さい。

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